金属塗装分野

塗装の前処理と乾燥の工程について

塗装における前処理工程とは素材と塗料の密着性を高めるために必要な工程で塗装する素材の表面の脱脂・洗浄・化成処理を行います。塗装の機能を最大限に発揮させ、そして長持ちさせるのにとても重要な工程です。
この前処理工程が適切に行われていないと簡単に塗装が剥離して錆が発生します。
毎日2回前処理液の滴定計測を行い安定した前処理工程管理を行っています。

前処理には大きく分けて2つの方法があります。
一つは機械的な方法、もう一つは科学的な方法です。機械的な方法はサンドブラストなどで表面のサビや油を取り除く方法。
もう一つの化学的方法は金属表面を界面活性剤等で脱脂し金属の表面をエッジングして極微細な皮膜を形成させます。
この生成された皮膜により、塗装を剥がれにくくしたりする効果や、この皮膜自体にも防錆(防サビ)効果があるので、塗装の膜にキズが付き素材の金属表面が露出した場合でもそのキズからサビが広がらない効果を発揮します。

株式会社三陽では大部分の塗装前処理を化学的方式のリン酸塩処理で行っています。リン酸塩処理の中でも自動車メーカー等で広く採用されている リン酸亜鉛皮膜処理を行っています。リン酸亜鉛皮膜処理を行うためには排水設備が必要になります。
この排水設備を有する企業様は少ないため、リン酸亜鉛皮膜処理が塗装前処理では優れているのですが多くの塗装企業で採用されていない訳は、排水設備の有無にある事と思われます。

(左)前処理していない物 (右)前処理した物
(左)前処理していない物 (右)前処理した物

乾燥工程

弊社では以下の2つの方法を採用しています。

(1) 自然乾燥

塗料を常温の空気中で乾燥させる方法です。

(2) 焼付乾燥

高温を利用して、塗料を乾燥させる方法です。
自然乾燥よりも高い塗膜の硬さ、密度が得られることから、耐候性、耐摩耗性の求められる製品に使用されます。

弊社の乾燥炉は、熱効率が高い「サーマルシールド」を採用しています。

前処理の技術や工程は、塗装品質に大きく影響します。
その経験と技術が三陽品質の大きな特徴でもあります。

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